今年の夏に高円寺商店街連合会が行った公式キャラクター募集企画に、「吉祥寺キャラ」であるにも関わらず応募し、ネットを中心に大きな注目を集めたゆるキャラの「ジョージZ」が29日、断髪式を行った。
会場となったのはジョージZと親交の深いキャラ「大崎一番太郎」の地元、大崎駅近くの「萬寿野」。告知段階で参加希望者が多数になることが判明したため、メーン会場のほかにパブリックビューイング会場も用意されたが、両会場とも満員となり会場外で中継を見守る観客も出た。
断髪式には枚方市の「みっけちゃん」、淀川区の「ドンファン」、徳島市の「マヴェル」など全国各地から15体以上のキャラクターが駆けつけた。日野市の「ロップ」は涙に言葉を詰まらせながら思い出を語り、雨の日のイベントでテントの雨漏りを一緒に修繕した話など、キャラクターならではの苦労話を紹介した。
ジョージZは「自分にはなにも特技も無いしキャラとしては未熟だったが、こんなに多くの仲間が出来たことは誇りに思える」としっかりとした言葉で、参加したキャラや観客に感謝の言葉を伝えた。
断髪を担当した大崎一番太郎は何度もジョージZを抱きしめ、言葉にならない思いを表現した。涙のためかなかなかハサミを使えない様子に、観客たちも胸を詰まらせた。
断髪式後には「最後のおわかれ」としてジョージZらが、メーン会場に入りきれなかった観客を含めた全員の前で記念撮影を行った。観客やキャラたちは涙ながらに思い思いの言葉をかけ、別れを惜しんだ。
引退の理由の詳細は明らかにされていないが「前向きな引退」だという。