荻窪に1月10日、書店「Title」(杉並区桃井1、TEL03-6884-2894)がオープンした。
店内奥のカフェスペースもゆったりとした時間が流れる(撮影:齋藤陽道)
古民家を家の造りに添って改装し、1階を書店とカフェ、2階をギャラリーの「まったく新しい、けれど懐かしい店内」に仕上げたという同店。本はジャンルに偏りなく雑誌や文庫本をそろえるが、特に「生活の本」に力を入れ、衣・食・住や文学、哲学、芸術、社会、絵本などオーナー辻山良雄さんのこだわりの新刊本を並べる。「Titleといえばあんなところと、お客さんがイメージをつくってくれる『町の書店』を目指したい」と辻山さん。
辻山さんは18年間リブロ書店に務め、2015年7月に池袋本店が閉店したことをきっかけに独立。石神井に住んでいたこともあり、なじみのある荻窪地域を中心に開業場所を選定。駅から距離はあるがイチョウ並木沿いの風情ある古民家に出合い、約3カ月かけ改装した。
店舗奥のカフェスペースは8席を用意し、購入した本を持ち込むことができる。メニューは、コーヒーやお酒などその時々で変更していく予定で、現在のお薦めはムカイ林檎(りんご)店から仕入れる青森県産のサンふじがベースの無添加りんごジュース(500円)。
辻山さんは「都会の喧騒(けんそう)からは少し外れた、ゆっくりとした店。時間を見て緩やかな気持ちで訪れてもらえたら」と呼び掛ける。
営業時間は11時~21時。水曜、第3火曜定休。