西荻窪の勤労福祉会館(杉並区桃井4)で2月4日、振り込め詐欺根絶集会が行われ、お笑いコンビのクールポコが来場者に注意を呼び掛けた。主催は杉並区、杉並・高井戸・荻窪警察署。
クールポコの2人が披露した軽快な傘回しはテレビで見ることは無く貴重だ
同区ではこれまで、振り込め詐欺の根絶を図るため、小学校での防犯マンガ集の配布や、注意喚起のラッピングタクシーを走らせるなどの取り組みを行ってきた。昨年の被害件数は73件で2014年の84件、2013年の126件と2年連続で減少しているという。
同集会ではこれまで、「日本エレキテル連合」や波田陽区さんなどを招き根絶を呼び掛けてきた。今回登場したのはきねと臼がトレードマークで「やっちまったなぁ」と駄目出しをする持ちネタで知られるお笑いコンビ「クールポコ」。会の冒頭であいさつをした杉並区長は「テレビをあまり見ないので、知らない」と話した。
会場では、本人たちが登場するも観客の盛り上がりは小さく、クールポコの小野まじめさんは「こんなにたくさんのお年寄りの前でネタをするのは初めて。今日は20分も任されているので困った」と本音をもらした。
自身で購入したというきねと臼の値段を来場者に問いかけた小野さんは「新品を買うと約30万円するのでオークションですごく安く買った」と話し、会場で唯一の子どもを発見した相方の「せんちゃん」さんが「ヒントは1,000円だよ」と正解をもらし、笑顔でサイン入りステッカーを贈呈した。その後持ちネタを披露するも会場は苦笑い。小野さんは「『男気がある人はこうするべき』いうお年寄りにはわかりづらいネタ。こうやってネタの解説をするのも初めて」と初めて尽くしの会場に戸惑いを見せていた。
縁起物の芸として傘回しでボールや升を回す芸も披露。ネタの最後には「振り込む前に?」「身元確認!」、「困ったときは?」「警察に相談!」と軽妙なやりとりを披露し、拍手をする人や大きくうなずく姿も見受けられた。
この日は、警察署キャラ「ピーポくん」や杉並区キャラ「なみすけ」の登場、全日本高等学校吹奏楽大会に3年連続出場の実績を持つ「東京立正中学高等学校吹奏楽団」の演奏なども行われ、会場は温かな雰囲気に包まれた。最後は来場者全員で拳を突き上げ、特殊詐欺根絶を誓った。