杉並区は「シェイクアウト訓練(自主参加型一斉防災訓練)」を3月11日、区内の学校や事業所、区役所などで実施した。
東日本大震災の記憶を風化させることなく語り継ぎ、近い将来に必ず起こるといわれている首都直下地震などの新たな災害に備え2012年から毎年行っているもので、今年で7回目。
11時、授業中だった杉並第三小学校(杉並区高円寺南1)では、震度6強の地震が発生し、大きな揺れに襲われた想定で訓練が始まった。予告なく行われた訓練に戸惑っていた児童もいたが、これまでの防災訓練の経験を生かし、机の下に隠れるなど、揺れが収まるまで身の安全に徹していた。
同日、式典「3.11を忘れない」がセシオン杉並(梅里1)で開催された。区と「災害時相互援助協定」を締結している、福島県南相馬市の門馬和夫市長のビデオメッセージ上映や、区立小中学生の防災に関する作文コンクールの表彰が行われた。そのほか、東日本大震災発生後に自ら車を運転し、支援物資を運ぶなど、宮城県石巻市や東北各地での支援活動を現在も続けている、落語家の林家たい平さんが登壇。被災地の様子や復興に向かって歩み続ける人々の姿を語り、「被災地のことを思うこと、忘れないことが一番大切だと思う」と伝えた。