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新高円寺のカラオケ店が「防災ステーション」設立へ 災害時に安心できる場に

新高円寺駅の上にある「アメリカ村」

新高円寺駅の上にある「アメリカ村」

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 高円寺のカラオケ店「アメリカ村」(杉並区梅里1)が現在、「駅前防災ステーション」を設立するプロジェクトに取り組んでいる。

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 同店を運営する「ワイルドボイス」が取り組むプロジェクト。災害時や緊急時には防災ステーションとして店を活用したい考えという。

 プロジェクトを立ち上げたきっかけについて、同社社長の千代田英司さんは、東日本大震災発生日を「青梅街道を歩く多くの帰宅難民を目の当たりにした。すぐに炊き出しの準備をし、お茶やスープを配り、帰宅困難者には部屋を無料開放し休んでもらった。涙を流し喜んでくれる人もいた」と振り返る。

 一方で、「こういう備えがあればもっとよかったと思うことも多く、何かあった時に、地域の人に寄り添えるような場所にしたいと考えた」と千代田さん。「アメリカ村のようなカラオケボックスは夜遅くまで営業しているので、特に深夜の災害時に安心の場として提供したい」と話す。

 プロジェクトの一環として12月7日には、クラウドファンディングを開始した。目標金額は200万円。支援金で購入を予定する備品は、AED、ポータブル発電機、電池式のLED電灯、煮炊き用のカセット型ガスコンロ、寝袋や寝具、保存食や水。目印となる「駅前防災ステーション」の看板や子供向けの玩具や菓子なども用意したいとする。

 千代田さんは「高円寺に住んで30年近くがたった。『新高円寺をもっと面白く!』をモットーに励み、『アメリカ村』のほか、『じゃぐら高円寺』『鉄板酒場チヨハチ』『漫画喫茶 COOL』を経営しながら当社も13年を迎えた。自身も50歳を目前にし、高円寺で受けた恩を返していかなくてはと思い、『安心感』を担おうと決めた。あってよかったと言ってもらえる会社でありたい。ぜひ支援してもらえれば」と話す。

 クラウドファンディングの締め切りは26日23時。支援へのリターン品には自店のラーメン無料券やもんじゃ無料券などを用意する。

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