10月29日、30日に開催される「高円寺フェス2022」の出演に向けて、山形県飯豊（いいで）町の花笠踊りチーム「team 艶YA沙（えんやさ）」が実施しているクラウドファディングで9月15日、目標額の50万円を達成した。

　高円寺純情商店街に「山形県飯豊町のアンテナショップIIDE」（杉並区高円寺北2）があることから、10月29日・30日に開催される「高円寺フェス2022」に飯豊町役場と、飯豊町に住む30～40代女性とその子どもで結成する「team 艶YA沙」が、PRブースの出店やダンスの披露を予定していた。しかし、8月3日から4日にかけて東北地方で発生した豪雨により、飯豊町でも橋の欠落や住宅の浸水などの被害が発生。PRブースに並ぶ予定だった飯豊町の農産物なども大きな被害を受けた。町は災害復旧を最優先に行うことになり、高円フェスへの参加は白紙となった。同チームもメンバーの一部が被害を受けるなど参加が困難な状況となったが「こんな時こそ笑顔を届け、ダンスを通じて町に元気を取り戻せたら」と9月9日にクラウドファンディングを立ち上げ、メンバーの移動費や宿泊代などの支援を呼びかけていた。9月15日に目標金額の50万円を達成し、現在、高円寺フェス出演に向け準備を進めている。

　チームリーダーの長沼朱美さんは「感謝の気持ちでいっぱい。一時は出演を諦めたがたくさんの方に応援いただき、今後も頑張っていく糧になった。高円寺のアンテナショップでも支援グッズの販売や、高円寺の多くの飲食店が飯豊町のとうもろこしを使った料理を提供してくださり、元気をいただいた。心を込めてパフォーマンスをしたい」と話し、「クラファン終了まで、まだ日付はあるが、50万円を超した支援金は飯豊町へ寄付をする」とも。

　チームの出演は29日、高円寺駅前北口広場ステージと純情商店街で流し踊りを予定する。