荻窪で活動する中学生ダブルダッチパフォーマンスチーム「Zenith(ゼニス)」が7月22日(現地時間)、米国で行われた世界大会「DOUBLE DUTCH CONTEST WORLD 2023」「Junior/パフォーマンス部門」で優勝し、世界一に輝いた。
「ダブルダッチスクール Be Color」所属の同チームは、荻窪を中心に活動する高橋幸愛(ゆきえ)さん、峯悠翔さん、鑓田朱音さん、小野那都子さんの中学生4人組。ダブルダッチを始めたのは、それぞれ小学3年生の頃という。チームを結成したのは2年前だが、練習を重ね、3月に開催された全日本大会で日本一となり、世界大会でも優勝と二冠を手にした。
世界大会出場に当たり、渡航費や宿泊費などの支援をクラウドファンディングで呼びかけ、約190万円を集めた。渡航したのは、コーチ1人と選手4人のみ。小野さんは「親と離れての渡米、約20時間の移動に時差ボケ、会場のある地は標高が高く環境がこれまでと違うなど、ストレスや不安などでメンタルも辛かった」と振り返る。
世界大会では、日本大会と同様にジャズをベースにした音楽に合わせ、ダンス、アクロバット、スピード、縄技を織り交ぜたパフォーマンスを披露。審査員からはターナー(ロープを回す人)の技術の高さ、1つの帽子をそれぞれが交互にかぶるパフォーマンスが高く評価された。鑓田さんは「緊張で押しつぶされそうだったけど、ほぼノーミスで演技ができ、力を出し切った。多くの人に応援してもらったので結果を出せてよかった」と話す。
今後はチームの2人が高校受験を控えていることから、チームとしての活動は一度休止するが、それぞれでダブルダッチを続けていくといい、将来的には大学の強豪ダブルダッチサークルへの所属や指導者を目指すという。
小野さんは、「まだまだマイナースポーツのダブルダッチだが、今大会はオリンピック協会がネット中継するなどで、世界的に注目されている。アーバンスポーツのブレイキンはパリ大会から五輪種目になり、パルクールも5年後のロサンゼルス大会で正式種目入りが期待されている。いつかダブルダッチも採用されることを願いたい。そのためにも、活動人口を増やしたいので、ダブルダッチの魅力を私たちなりに伝えていけたら」と話す。