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阿佐谷「河北総合病院」が移転 手術支援ロボットの導入、がん治療強化も

移転開院した「河北総合病院」

移転開院した「河北総合病院」

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 河北総合病院が7月1日、2023年から建設を進めていた新病棟(杉並区阿佐谷北1)に移転した。

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 同院は1928年(昭和3年)、内科・小児科の個人病院「河北病院」として開院。築50年以上が経過し老朽化が進んでいたことから、「阿佐ケ谷駅北東地区土地区画整理事業」の一環として新棟の建設が進められていた。2023年に着工し、2025年6月に竣工。内覧会を経て、同日より本格稼働している。

 新病棟は地上9階建ての免震構造で、災害時にも機能を維持できる設計となった。院内や外構には多摩産の木材を採用し、敷地内の樹木を可能な限り保全。用地内にあった旧家「欅屋敷(けやきやしき)」の屋敷林もそのまま残し、「森の中の病院」をテーマに、自然環境との調和を図ったという。

 医療態勢では、手術支援ロボットの導入や放射線治療機器の整備により、がん治療体制を強化。杉並区内に三次救急機能やがん拠点病院がなかった現状を踏まえ、地域内で高度な医療を完結できる体制を整えた。

 同病院を運営する河北医療財団の広報担当者によると、病床数は従来の407床から353床に減らした一方で、稼働率の向上や機能強化を図り、効率的で質の高い医療の提供を目指すという。多職種によるチーム医療の推進や、スマートフォンによるチャット連携など、医療のDX(デジタルトランスフォーメーション)にも取り組む。

 担当者は「地域の皆さまが、『その人らしく生きる』ことを支える、次世代の医療モデルを実現していきたい」と話す。

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