杉並区の区立施設590カ所で6月18日から、建物やブロック塀などの点検が行われている。
6月18日、大阪北部を震源とした地震で、小学校のブロック塀が倒壊し女児が犠牲になったことを受け、区は18日午後に、区立小中学校65校を含めた全ての区立施設管理者に対し、建物や敷地内のブロック塀、道路に面した万年塀の傾き、ぐらつき、亀裂がないか、目視による緊急点検を実施するよう通知した。
20日からは、区立小中学校のうち、道路に面したブロック塀がある5校では技術職員によって、ブロック塀の高さや塀の傾き、控壁の配置、鉄筋の有無などについて詳細点検を実施。その結果22日時点で、現行の建築基準法施行令の基準に不適合な学校が3校確認された。
基準に不適合な箇所は、いずれも控え壁の一部不足。控え壁はブロック塀の転倒を防ぐため、ブロック塀の高さが1.2メートルを超える場合、3.4メートル以下の間隔で設置することが定められているが、今回の点検では、控壁が無い箇所や間隔が3.4メートルを超えている所が確認された。直ちに転倒するような危険性は無いというが、補強や既存のブロック塀を撤去し、メッシュフェンスへ改修するなどの対策を講じていく。
学校施設には29日までに、道路に面していないブロック塀や万年塀の有無とその状況について、全校を調査するといい、区は今後も児童や生徒、区民の安全確保のため、対策に万全を尽くしていく。