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高円寺の劇場で「まつろわぬ民2017」 上々颱風の白崎映美さん主演で

2014年の「まつろわぬ民」のステージ

2014年の「まつろわぬ民」のステージ

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 座・高円寺1(杉並区高円寺北2)で5月26日から、演劇集団「風煉(ふうれん)ダンス」の舞台「まつろわぬ民2017」が上演される。

主演を務める、上々颱風の白崎映美さん

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 同作は一軒のごみ屋敷が舞台。行政によるごみの撤去が行われようとしたとき、屋敷に住む老婆に誘われてごみたちの百鬼夜行が起こる。「まつろわぬ民」は「あらがい迎合しない者」という意味で、美術・空間表現、生演奏、歌や踊りなどで魅せるという。

 「風煉ダンス」は1990年に劇団「第三エロチカ」出身の笠原真志さんと筑波大学で彫刻を学んだ林周一さんによって旗揚げ。現代美術家などとコラボレーションした舞台を上演している。福岡県の西鉄天神駅の横に巨大なスタジアムを建設しての上演、立川市子ども未来センター芝生広場でも上演した「スカラベ」(福岡=1994年、立川=2016)、横浜のみなとみらい21地区の空き地での「悪漢」(1999年)、三鷹市「井の頭公園」での「泥リア」(2015)など野外劇も開催している。

 同作は、「上々颱風(シャンシャンタイフーン)」と「白崎映美&東北6県ろ~るショー!!」で活躍する、白崎映美さんが歌う「まづろわぬ民」から着想を得て2014年に初演された。主宰の林さんは「初演時からさらに複雑化した東日本大震災の被災地、社会の様相を意識しながら、今回は半分以上を書き直し新作のつもりで改訂した。度肝を抜く風煉ダンス渾身の舞台美術、トランスフォームするごみたちの手作り変身ぶりにも注目してほしい」と話す。

 出演は主演を務める白崎さん、劇団「大人計画」などで舞台音楽を担当し自らも舞台に出演する伊藤ヨタロウさんなど21人。辰巳小五郎さん、関根真理さん、ファン・テイルさんが生演奏で舞台を盛り上げる。

 林さんは「小説家の木村友祐は『まつろわぬ民には声を封じられたものたちへ想いを寄せた、圧倒的な祈りの歌が響いている』と言っている。東日本大震災から6年たち、未だに避難を続け帰れないと仮設住宅で暮らしている人々や、今の社会に対して『何も変わらない』と諦めている人たちに、負けても負けても立ち上がる気持ちや、まつろわぬ心の火種を燃やし仲間とつながるような舞台になったらうれしい」と来場を呼び掛ける。

 上演時間は日により異なり、ホームページで確認できる。料金は4,000円。6月4日まで(5月30日は休演)。その後福島県と山形県で上演される。

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