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高円寺の小杉湯が銭湯とまちつなぐ「銭湯ぐらし」始動 一つ屋根の下で生活

銭湯ぐらしのメンバー

銭湯ぐらしのメンバー

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 高円寺の「小杉湯」(高円寺北3)が、銭湯とまちをつなぐプロジェクト「銭湯ぐらし」を開始し2カ月がたち、6月15日、ウェブサイトが公開された。

6月中、湯パート102号室に暮らしている腹黒ピカソさん

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 築83年の歴史がある同銭湯が地域との新しいコミュニティー形成を目指すため始動したプロジェクト。サイトではイベントや地域との取り組み、メンバーそれぞれの思いなどを公開している。

 同銭湯には、2018年2月に解体が決まっている風呂なしアパートが隣接。解体までの期間限定で、同アパートを「銭湯と共に暮らすアパート」という思いを込め「湯パート」と名付け、小杉湯を愛する常連であったメンバーが、4月から一つ屋根の下で暮らし始めた。

 同銭湯3代目の平松佑介さんは「小杉湯の役目は高円寺の人々を支えて元気づけることで、その先にある、一人一人の思いや夢、大きく言えば『志』を応援したく始動した。そんな私の思いをくんでくれたからなのか、結果的に集まった仲間の数だけプロジェクトが生まれている。『銭湯ぐらし』のゴール達成のためではなく、個人の『やりたい』を実現するために『銭湯ぐらし』は存在している。全く個人的な夢でいい。銭湯でつながった仲間同士、プロジェクト同士が予測不能の化学反応を起こし、見たことのない景色を生み出してほしい。ゴールがどうなるか想像もつかないが、筋書きのない物語を仲間たちと楽しみながら、『銭湯ぐらし』をしていきたいと思っている」と話す。

 メンバーは同銭湯を通して実現したい目標を持つ20代後半から30代半ばの同世代で、ミュージシャンや建築家、イラストレーター、アートディレクター、主婦などさまざま。週に1度話し合いを行い高円寺に住むクリエーターやホテル事業とも連携している。

 アーティストが月代わりで同アパートの102号室に暮らし、「銭湯のあるくらし」を通して感じた刺激を作品にする「アーティストin銭湯」では、毎月月末にアーティストのアトリエ部屋を一般公開。6月24日・25日には、6月限定入居のアーティストである腹黒ピカソさんのアートを公開(15時~20時、入場無料)するなどの企画を展開する。

 銭湯ぐらしPR担当で、ウェブコンテンツ制作を手掛ける宮早希枝さんは「自身のスキルを生かすだけでなく、メンバーの力を掛け算することでより豊かな発想が生まれる。現在は住人を中心に新たにメンバーが加わり10人以上でプロジェクトを展開している。会社でもNPOでもない『共に暮らしながらプロジェクトをつくる』という新しい形のコミュニティーで約1年間小杉湯と街をつなぐ施策を実施していければ」と話す。

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