*本リリースは2024年9月24日に韓国にて発表されたリリースの抄訳です。


・韓国人の海外における2023年上半期と2024年上半期のカード決済データを分析
・遠方より近場への旅行が増え、アジア太平洋地域が総支出額の62%を占める
・アジア地域への韓国人旅行者の支出額は、昨年に続き日本が最も多い結果に
・欧州とオーストラリアではタッチ決済が主流、交通系カードは不要に

グローバル決済テクノロジー企業のVisaは、韓国人海外旅行者の今年上半期の対面決済データを前年同期と比較したレポートを公開しました。このデータによると、アジア太平洋諸国、特に日本やベトナムの人気が高まり、オーストラリアや中華圏への関心も高まっています。

2024年1月から6月に海外加盟店で使用された、国内発行のVisaカードの決済データの分析によると、総支出額の62%をアジア太平洋地域が占め、前年同期の53%から増加しました。続いて欧州が22%、米国が13%で、地域差が浮き彫りとなりました。2023年には遠方への「リベンジ旅行」に足を伸ばす傾向が見られましたが、2024年は日々の生活の合間に近場を頻繁に旅行する形態に移行しました。


アジアの旅行先のうち日本とベトナムにおける支出額が最も大きく、オーストラリアと中華圏に対する関心も高まる。
Visaのデータによると、韓国人のアジア太平洋地域における支出額の上位5カ国は上から順に日本、ベトナム、オーストラリア、タイ、グアムでした。特に、昨年4位だったオーストラリアは今年3位に浮上しました。

日本は2023年に続き2024年も韓国人の旅行先のトップでした。顕著な傾向として、アジアにおける取引総額に占める日本の割合が昨年の39%から今年は48%に拡大しました。これは、今年上半期の円安、韓国―日本間の直行便への期待などにより、日本が魅力的な旅行先となったことが理由です。オーストラリアが4位から3位に浮上したのは、オーストラリアの主要都市に格安航空会社（LCC）の直行便が就航し、アクセスが向上したことや、より幅広くメディアに取り上げられたことが理由として挙げられます。


日本では「ショッピング」、ベトナムでは「宿泊施設」、オーストラリアでは「グルメ・食品」「医薬品」への支出が最大
Visaは決済データに基づく旅行先ごとの支出カテゴリの分析も行いました。韓国人の日本における支出は「ショッピング」がトップでした。特に、総支出額のうち、デパート（30%）、ディスカウント店（14%）、服飾雑貨（10%）の割合が高くなりました。一方、宿泊施設はわずか6%と昨年から減少しました。この変化は円安により宿泊コストが下がり、ショッピング支出が増えたことが原因です。特にデパートとディスカウント店における支出はそれぞれ前年同期比で134%、102%増加し、いずれも2倍以上となりました。

2位のベトナムでは宿泊施設（21%）への支出が最大で、昨年から60%増加し、リゾート地としての人気が改めて示されました。ベトナムはフードツーリズムでも評価が高く、レストランにおける支出が総額の17%を占めました。
3位のオーストラリアでは、スーパー（16%）とレストラン（14%）における支出が最も高くなりました。また他のアジア太平洋地域の国と異なるユニークな傾向として、医薬品（12%）の占める割合が相対的に高く、サプリメントやOTC薬が地域の特産物として人気を集めているようです。


欧州とオーストラリアでは交通系カードが必要なくタッチ決済が主流
Visaは、韓国人海外旅行者の、国外でのVisaのタッチ決済データも分析しました。タッチ決済は韓国ではやっと普及し始めたばかりですが、海外ではすでにここ数年、一般的となっています。旅行時に素早く便利なタッチ決済を利用する韓国人海外旅行者が増えています。

英国では決済の85%がタッチ決済で行われ、スペイン、イタリア、フランスなど西欧各国でもタッチ決済が取引の70～80%を占めています。オーストラリアでも80%以上の高い割合となっています。

アジアでは欧州よりタッチ決済の普及が遅れていますが、昨年と今年を比較すると顕著に上昇しました。人気の旅行先におけるタッチ決済の利用は大きく拡大し、日本では11%から29%、ベトナムでは15%から33%、タイでは24%から35%へと顕著な成長を見せています。さらに、交通系カードを別途購入しなくても、持っているカードで公共交通機関の運賃をタッチ決済で支払うことが可能なオープンループの公共交通システムの利用率は特に高く、タイ、オーストラリア、英国では90%を超えています。

Visa 韓国のカントリーマネージャーのパトリック・ストーリー（Patrick Storey）は、「韓国人の海外旅行の傾向がわずか1年で大きく変化したことは瞠目に値します。特に、外国でタッチ決済を体験し、帰国後も好ましい決済方法として利用したいと考えていただけるようであれば、オープンループシステムを含むVisaのタッチ決済の基盤の開発につながり、さらに弾みがつくと期待しています。」と述べました。



【Visaについて】
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