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荻窪で「奴隷本」を語り尽くすイベント-当時のスイーツ再現も

本を読んだ参加者が奴隷と自分を照らし合わせて語り合った

本を読んだ参加者が奴隷と自分を照らし合わせて語り合った

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 荻窪のフリースペース「6次元」(杉並区上荻1)で7月14日、イベント「『ある奴隷少女に起こった出来事』読書会」が開催された。

物語の当時に食べられていたスイーツを再現、参加者に提供した

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 同イベントは、「ある奴隷少女に起こった出来事」の翻訳者、出版社、取り次ぎの企業が共同で企画し、一般読者も参加した。同書は、実在の奴隷少女の記録に基づいたノンフィクション。1861年に刊行後、長く創作と見なされてきたが、近年自伝と判明し、全米ベストセラーとなった。

 会場では、同書に登場するオートミールクッキー、ラードを使用したチェリーパイなどが再現され、参加者に提供された。参加者は19人で、同書翻訳者の堀越ゆきさん、出版社・大和書房の編集者、取次会社・トーハンの吉村博光さん、外国人の読者らも参加。参加者は前もって同書を読み、初対面同士でテーブルを囲み、本の感想を述べ合った。

 鎌倉から参加した女性は、「自分は社会の奴隷になっていないかと自分に照らし合わせて考えた。転職を考えている同じ境遇の女性と出会えた。」と喜びを表した。学生である外国人の参加者は「今、恵まれた環境にいることに感謝して社会に出たい」と言葉をかみしめた。参加した主婦は、「家にひきこもっていましたが、外に出て自分が思っていることを言葉にすることは楽しい」と笑顔を見せた。

 イベント企画に関わった吉村さんは、「読者それぞれで読み方に違いがある。どんな人が読むかも含め、書店などに販売促進の提案をしていきたい」と意気込む。会場オーナーのナカムラ クニオさんは、「読書会などたくさん面白い企画を持ち込んでほしい」と呼び掛ける。

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