高円寺の「時代屋」(杉並区高円寺南3)の店主・吉田明彦さんが書き下ろしたエッセー「トンネルを抜けるとそこは高円寺だった 時代屋マスターが語る37年間」(文芸社刊)が9月1日、発売された。
「トンネルを抜けるとそこは高円寺だった 時代屋マスターが語る37年間」の表紙
1984(昭和59)年から高円寺を中心にバーを展開してきた吉田さんが、これまで接客してきた中で「記憶に残っている客」についてや、自身の遍歴などをつづった。発売のきっかけについて、吉田さんは「昨年10月に出版社で働くお客さんに『本を書いたら』と勧められた。一気に書いて11月20日には原稿ができて、出版社に持ち込んだ」と話す。
「200ページくらいになったけど、ほとんど直しはなかった。今まで生きて感じたことやどうして生きているのかということが書きたかった」と明かす。
同書では「粋と呼ばれた男」「電気ブラン」「今は無き高円寺の凄い店」「生きるとは」など25のテーマで自身の体験などをつづる。
吉田さんは「これまで接客したお客さんは2万人。笑いと味わいに溢(あふ)れたエッセー本を手に取っていただければ」と呼び掛ける。
文禄堂高円寺店、ブックスオオトリ高円寺店(以上、高円寺北2)などで販売する。価格は1,200円。