阿佐ヶ谷の「たいやき ともえ庵」（杉並区阿佐谷南1）が、8月からたい焼きの通信販売を始める。

店の外観

　1個ずつ持ち手が付いた型を使って焼き上げる「一丁焼き」のたい焼きや、自家製シロップを使ったかき氷などが名物の同店。今年の1月に日本テレビで放送された「ウチの娘は、彼氏が出来ない!!」に登場するたい焼き店「おだや」の監修なども務め、活動の場が広がっている。

　8月に発売する「おとりよせたいやき」は、これまでたい焼きの通販で主流だったという冷凍品ではなく、チルド（冷蔵）便で届けるもの。試作を重ね、発売することは決定しているが、パッケージ の開発費の調達やより広い周知をしたいと現在、クラウドファンディングで資金を募っている。

　開発のきっかけについて、店長の田中綾乃さんは「数年前、テレビで紹介された際に、新潟在住の方から送ってもらえないかと電話を頂いた。近所にたい焼き店がないのでどうしても、というお願いだったので、焼きたてに比べると味が落ちることを伝えた上で、チルド便で送ったところ、とても喜んでいただいた。良い品質のまま発送をしたいと思い試行錯誤を重ねた。ドラマの撮影で出演者に気に入ってもらえたとことも理由の一つ」と話す。

　「おとりよせたいやき」用にあんを作るといい、つぶあんに寒天を加え、水分が飛びにくいものにした。「おとりよせ白玉たいやき」も同じあんを使い、白玉が水分を保持するので、温め直し、焼き直しに向いている。食べる際は600ワットの電子レンジで1分間温めてから、袋から取り出しオーブントースターで1分30秒～2分程度焼き直す。「ふちの部分がやや焦げはじめるくらいがおいしいタイミング」と田中さん。

　クラウドファディングでは1,000円～1万円のリターンを用意し、「おとりよせたいやき」などが自宅に届く内容もある。

　「通信販売で購入いただけるたい焼きとしてはベストなもの、これまでになかったレベルの味になったと自負している。それでも、正直なところ、店頭で焼きたてを食べていただくのと全く同じ味ではない。通販で食べていただき、味を知った上で、いつかの阿佐ヶ谷の店舗に来ていただき、最高の状態でたい焼きを食べていただければ。クラウドファディングでは、リターン品で少しお得に『おとりよせたいやき』が楽しめるので、支援いただければ」と話す。

　販売予定価格は、「おとりよせたいやき」「およりよせ白玉たいや き」各3匹のセット、3,240円（チルド配送料込）