高円寺の「さわやこおふぃ」(杉並区高円寺北3)が4月1日、創業89年を迎える。
親子代々続く焙煎(ばいせん)コーヒー豆の専門店。コンピューター管理の焙煎で大量生産のコーヒー豆が大半の時代に、直火式の釜にこだわり、ハンドメードでローストしている。
1933(昭和8)年、日本橋にコーヒ―豆の卸問屋として開業した。1956(昭和31)年に高円寺に移転した。1968(昭和43)年に初代が急逝したことで、まだ20代だった中澤恒夫さんが2代目を引き継いだ。1980年代に、家庭用コーヒー豆が普及したことで小売販売を開始。3代目の恒平さんも焙煎機と向き合う日々を送る。
コーヒー豆の種類は常時40種類ほど。看板商品の「今月のブレンド」は、創業記念の限定焙煎ブレンド「花ふぶき」。「褐色の神酒」とも呼ばれるカリブ海最大の島、キューバ産の豆を使う。「すっきりした酸味にあまみ、ほどよい苦味。クチナシの風味を感じられるもの」と中澤さん。
中澤さんは「日本橋本石町で起業以来、多くのお客さまにご愛顧を賜りましたこと、心より感謝している。限定焙煎ブレンドは、数カ月に一度まぐれで焙煎する、一度きりの限定コーヒーで、知る人ぞ知る隠れ人気商品。創業祭を機に、コーヒーを楽しんでいただければ」と呼びかける。
営業時間は9時30分~19時。日曜定休(祝日不定休)。創業祭は、3月31日~4月2日で店内商品の割引、インターネット販売は、4月1日~17日でポイント3倍還元を行う。