高円寺のエトアール通り商店会が10月9日から来年2月にかけて、短編小説「高円寺エトアール物語」を順次発行する。
同作品は商店街活性化を目的としたもので、同商店会の実在の店舗と架空のシネマ・カフェ「純喫茶エトアール」を舞台に、3人の書き手がそれぞれの「高円寺愛」を込めた短編小説を発表するもの。10月9日に発行する第1巻はフリーライターの増山かおりさんが執筆したもので、来街者を中心に無料で配布する。
同商店の内藤会長は「当商店会にはかつて『エトアール劇場』という映画館があり、商店会の名前の由来ともなった。この小説は高円寺が映画の街だったころの思い出を大切にした、高円寺のガイドブックのような商店街応援エンターテインメント小説になっている」と話す。
第2巻の作者は高円寺を中心に活躍する作家・ライターの半澤則吉さん、第3巻(最終巻)の作者は歌人で、吉祥寺の実在の店を舞台にした短歌小説「ショートソング」で知られる枡野浩一さん。第2巻と第3巻は同商店会加盟店で配布期間中に買い物をした人に進呈する。
2月には、写真家の佐藤正純さんによる、小説に登場した店舗を題材に撮影した写真展も開催予定。レトロな雰囲気の老舗と若いオーナーの個性が交錯する同商店会の新しい魅力を伝える内容となる。