音楽スタジオ「SOUND STUDIO DOM」(杉並区高円寺南4)を中心に、高円寺の24店舗やアーティスト、エンジニアが協力するプロジェクト「TO BE CONTINUED… KOENJI」が始動した。
同プロジェクトは5月15日、クラウドファンディング「高円寺を助けて下さい!自由で懐の深い街、高円寺を守り続けたい #SAVE高円寺」を立ち上げた。新型コロナウイルス対策の自粛要請に協力し、経済的打撃を受けている店舗の支援を呼び掛けている。
発起人は「SOUND STUDIO DOM」代表の白石義清さん。同スタジオに22年勤め、高円寺の夜の音楽マップ「World's End Garden」を作製、発行している。
白石さんは「『TO BE CONTINUED… KOENJI』プロジェクトは、新型コロナの影響から店を存続させて、高円寺を未来につなぐもの。まずは高円寺で音楽に準ずる店の存続のために支援金を集め、 各店舗に分配をしてそれぞれの店の活動資金に充てる。プロジェクトに参加していない店舗もさまざまな取り組みを各自で行える原動力になってほしいという願いも込めている」と話す。
「#SAVE高円寺」は、クラウドファンディングサイト「CAMPFIRE」内で実施。各協力店舗の活動資金および『TO BE CONTINUED… KOENJI』プロジェクト活動費を募る。目標金額は500万円。5月21日19時現在の支援総額は約330万円。「All-in方式」で実施するため、期間内に目標金額に満たない場合も計画を実行し、支援者にリターン(支援の返礼)を届ける。
リターン品には新型コロナ収束後に協力店舗で特別サービスを受けられるスタンプラリーの台紙があり、周遊した店舗数に応じてオリジナルグッズを進呈する。そのほか、オリジナルTシャツや高円寺で活動するグラフィックデザイナー高橋洋平さんの壁画などもリターン品に予定する。
「TO BE CONTINUED… KOENJI」プロジェクトでは、今後支援金を活用し、「バーチャル高円寺」としてECサイトを立ち上げる。協力店舗とアーティスト、エンジニアの協力の下、「高円寺でしか手に入らないもの」を販売するという。
白石さんは「活動の第1段階のクラウドファンディングは『店を守る=街を守っていく』という目的を重視している。一方で、新型コロナの影響で窮地に陥っているのは実店舗だけでなく、発信する場が縮小されたアーティストやデザイナーが大勢いる。次の取り組みであるECサイトではそういったアーティストたちに発信する場を提供して共にECサイトを作っていく。店舗やアーティストたちが複雑に交じり合うことが『高円寺ならではの独特な雰囲気』であり、それをネット上でも感じさせたい」と話す。
「プロジェクトを多くの人に知ってもらうため本プロジェクトのビラを高円寺内の商店街、店舗に届けている。まずはクラウドファンディングで協力店舗が目の前の経済的困窮を乗り越えていくための活動資金を支援してほしい」と呼び掛ける。