荻窪すずらん通り商盛会(杉並区荻窪5)で2月17日から、「東京すずらん通り商店街ポスターコンテスト 受賞作品展示」が開催される。主催は東京すずらん通り連合会。
杉並区の荻窪すずらん通り商盛会、中央区の銀座すずらん通り商店会、千代田区の神田すずらん通り商店街振興組合、世田谷区の経堂商店街振興組合、立川市の立川南口すずらん通り商店街振興組合の5つの「すずらん通り商店街」の組合が2016年10月~12月に開催した同コンテスト。商店街の魅力をグラフィックとコピーで表現する広告ポスターを募集した。
同企画は2016年8月から行っている「すずらん通り商店街ブランディング企画」の一つで、商店街をより身近で愛着を持てる場所にすることや、もっと利用したいと思ってもらえるような商店街をつくることを目的とした企画だ。
作品は107点集まり、美術学生や商店を営む人、広告代理店のプロのクリエーターまで幅広い。グランプリは同連合会をテーマにしたポスター2点で、柴田賢一さんの「『雑談0円』 都内に5カ所 今日も話の花が咲く」。柴田さんは、「商店街で常連さんや一見さんが店主と何気ない会話をしているのを見ると、どこかほほ笑ましく感じるのと同時に、それが買い物の本当の姿なのかもしれないと思わされた。一人暮らしの若者や高齢者の多い東京だからこそ、客と店員、客と客がつながる場所であってほしいという思いを込めた」と話す。
そのほか、永野広志さんの「すずらんは5つ子だった」が選ばれた。荻窪商店街賞には鹿毛絵梨花さんの「有名人のみなさん。サイン用の色紙、置いてます。私たちも、もっと有名になりたい。荻窪すずらん通り商盛会」が選ばれた。受賞作品は商店街内でフラッグやポスターになどで掲出する。
「まさに店に使ってもらえそうなもの、そして商店街には現代のコミュニケーションで失われつつあるものがあるということが訴求された作品がグランプリとなった」と審査員の国井美果さん。副田高行さんは「商店街は日本にとって、とても大切な存在。商店街での温かいコミュニケーションや ポスターというアナログの良さなどが、今どんどん失われてきている。商店街が活性化することで、日本という国がもうちょっと良くなっていく。すずらん商店街が、この問題に『のろし』を上げて一つの行動を起こしたことが、全国の商店街の人たちにも波及していけば」と話す。
2月28日までを予定。